プロ野球選手に対する誹謗中傷行為等への対応状況について

プロ野球選手に対する誹謗中傷行為等への対応状況について

 いつもたくさんのご声援をいただき、ありがとうございます。今シーズンを迎えるにあたって、みなさまにご報告したいことがあります。

 昨年「プロ野球ファンのみなさまへ~ SNS等への投稿についてのお願い ~」と題するメッセージをNPBと共同で発表させていただきましたが、依然として、SNS等において、懸命にプレーする選手に対する誹謗中傷、侮辱や脅迫等の心ない行為が相次ぎました。

 選手会は、選手と選手の家族を守り、プロ野球をさらに魅力あるものに発展させていきたいと考えており、選手、選手の家族、監督、コーチ、球団スタッフ、審判員を含む関係者の尊厳を傷つけ、プロ野球の魅力を損なう悪質な言動を決して看過することはできません。

 したがいまして、2023年9月には、選手会の複数の弁護士による対策チームを立ち上げ、誹謗中傷行為等への対応を開始している旨、告知しておりましたが、実際に、悪質な誹謗中傷行為等に対して、複数の法的措置を講じましたので、ご報告させていただきます。

 法的措置の結果として、裁判所に対する発信者情報の開示請求が認められ、誹謗中傷行為等を行った人物を特定し、同人との間で、同人が二度と誹謗中傷行為等を行わないことや損害賠償金を支払う旨の内容を含む示談が複数成立しました。

 現在も、複数の投稿に対して、裁判手続きを進めているところであり、今後も、選手を含む関係者に対する誹謗中傷行為等に対して、選手会は、断固としてこれを許容せず、同様の裁判手続き及び損害賠償請求(刑事手続きも含みます。)を実施してまいります。また、被害にあった選手に対するケアについても、全力で取り組んでまいります。

 ファンのみなさまには、誹謗中傷等を拡散しないこと、SNS等での投稿にあたってマナーを守っていただくことを改めてお願いするとともに、何より選手の力になる前向きなご声援をたくさん送っていただけることを心より願っています。

 

 今シーズンもまもなく開幕いたします。どうかよりいっそうご支援くださいますよう、よろしくお願いいたします。

 

2024年3月26日

日本プロ野球選手会

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Social Media

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プライバシーの尊重に関するお願い

プライバシーの尊重に関するお願い

 近年、スポーツ選手を含む著名人について、私生活上の事柄に関する報道やSNSへの投稿が過熱しています。特にインターネットやSNSの発達により、情報拡散のスピードは速くなり、拡散の範囲は広くなっています。そして、一度情報が拡散されてしまうと半永久的に残ってしまい、検索も容易になっている点で、被害は深刻化しています。

 世の中に溢れている情報の中には事実に反するものも含まれますし、尾行や盗撮といった不適切な取材方法が用いられるケース、プライバシーに関する情報の公開を巡って金銭を要求されるケースすら存在します。

 もちろん、スポーツのプレーだけでなく、それ以外の部分を知っていただくことも時には必要かもしれません。しかし、私たちの仕事の中心は、あくまでプレーを楽しんでいただくことです。スポーツ選手であることを理由に、交際相手や結婚相手などの私生活や家族に関することまでもが際限なく暴露されてしまう状況では、安心して生活していくことができません。

 選手と家族の平穏な生活を守るため、メディアの皆様が取材や報道を行うとき、ファンの皆様がSNSを利用するときには、選手にも尊重されるべきプライバシーが存在することについて、今一度お考えいただければ幸いです。

 メディアやインターネット事業者においても、プライバシー尊重についての取り組みが始まっています。プライバシーが尊重され、誰もが安心して暮らせる新しい社会を目指し、スポーツ界としても取り組みを進めてまいります。

 

2024年3月5日

日本プロ野球選手会

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令和6年能登半島地震につきまして

令和6年能登半島地震につきまして

令和6年能登半島地震への対応につきまして

1月1日に発生した令和6年能登半島地震におきましては、被災された皆様ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
当会の被災地支援につきまして、報道関係の皆様等よりお問い合わせをいただいております。

当会の活動は、2021年12月に公益財団法人Civic Forceとともに設立した「日本プロ野球選手会災害支援基金(通称・選手会ファンド)」を基盤に行っております。(シビックフォースは発生直後より、能登半島における被災状況の初動調査および支援活動を行っております)

また今回の震災にあたっては、さらなる支援としてCivic Forceが緊急支援の寄付受付ページを開設いたしましたので、こちらへの寄付や支援の拡散なども行っております。

寄付受付ページのURLは下記となります。

https://readyfor.jp/projects/earthquake202401

また「選手会ファンド」の設立主旨や、選手メッセージは下記からご覧いただけます。
https://www.civic-force.org/jpbpa_fund/index.html

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令和5年定期大会・通常総会が行われました

令和5年定期大会・通常総会が行われました

~保留制度を含めた“ゼロベース”での交渉方針を決議

 12月7日(木)、選手会は大阪市内のホテルで、組合定期大会および一般社団法人通常総会を実施しました。

 当会はかねてより、通常のNPBとの事務折衝とは別に「保留制度検討委員会」を発足。FA権の取得年数も含めて、保留制度のあり方に特化した協議を重ねてきました。

 今回はその内容を共有しながら、あらためて保留制度の意味にも立ち返り、出席選手と協議しましたが、野球やスポーツを取り巻く環境も大きく変化している中で、今ある制度を前提にした部分修繕を重ねるだけでは、限界があること。引き続きNPBとの協議を継続していくには、ゼロベースから作り直す発想が必要だと結論付けました。

 これは選手に一方的に有利な制度づくりを目的にするわけではありません。今の制度の中でも、将来入ってくる選手のために必要なものは残していく視点を持ちながら、保留制度のあり方をプロ野球の未来も見据えて、選手会とNPBのそれぞれがゼロベースで設計していく。それをたたき台に、交渉を続けていくという方針を全員で決議しました。

 

 一般社団法人の事業としては、公益社団法人Civic Forceとともに立ち上げた災害支援基金(通称:選手会ファンド)のクラウドファンディングがこの日スタート。病気の子供とその家族のための滞在施設である「ドナルド・マクドナルド・ハウス」支援事業では、協力を申し出た40選手の成績に応じた支援額が1329万円となったことが発表されました。


 また新たな試みとして、引退選手のセカンドキャリアの選択肢のひとつとして、高知県のスポーツ振興も含めた地域おこし人材を確保していくことを視野に、高知県との連携協定が発表されました。
 会見には、高知県の濱田知事と共に、協定を仲立ちした俳優で、食や農業等へのプロジェクトにも関わる永島敏行氏が出席。一般社団法人日本プロ野球選手会の丸佳浩理事長との間で、協定書へのサインが交わされました。丸理事長は「セカンドキャリアの選択肢が徐々に広がり、球界の外へチャレンジする人も増えている中、また新しいチャンスをいただけるのはありがたい」とコメントしました。

 

<参加選手>
阪神:近本光司・中野拓夢
広島:會澤翼・大瀬良大地・堂林翔太
DeNA:今永昇太・桑原将志
巨人:丸佳浩・菅野智之・大城卓三・戸郷翔征
ヤクルト:小川泰弘・清水昇
中日:柳裕也・藤嶋健人
オリックス:杉本裕太郎
ロッテ:中村奨吾・山口航輝
ソフトバンク:今宮健太・栗原陵矢
楽天:則本昂大・田中和基
西武:外崎修汰・佐藤龍世
日本ハム:松本剛

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「たすかる一歩」を考える防災シンポジウムに参加しました

「たすかる一歩」を考える防災シンポジウムに参加しました

「たすかる一歩」を考える防災シンポジウム(東京)に参加しました。

 当会は、9月28日(木)に東京・代官山で行われた「たすかる一歩プロジェクト」に参加しました。

 これは災害が激甚化し、国や自治体の努力だけでは命が救えないとの危機感が募る中、国民一人ひとりが、災害時に自ら“助かる”意識を持つことが、多くの命を“助ける”につながるという想いの団体や個人が9月28日(木)に東京・代官山のT-SITEに集結し、それぞれの取り組みを共有し、解決に向けた知恵を話し合うものです。

 国の被災地支援を統括した元経産省官僚、国民の安心安全を軸とした産業再編を提唱する日本総合研究所の医療防災産業創成協議会、停電した被災地に自然エネルギーによる電気を供給するコンテナ型移動発電ユニットのエヌキューブを開発、選手会の防災イベントへ協力することになったNTN株式会社、地域防災へのアイデアを提案する市民団体等とともに、「選手会ファンド」を立ち上げ、選手の声を通じた意識啓発などに取り組む当会が、パートナーの公益財団法人シビックフォースと共に登壇しました。

 森事務局長は、選手が自ら持つ影響力を自覚し、社会貢献をしていく意識づくりを大切にしていることや、今後もさまざまな企業・団体と連携しながら防災への取り組みを大きくしていきたいと語り、“起きるかもしれないことを想定して、準備に万全を尽くす”ことは、野球も防災も同じと締めくくりました。

 また10月1日(日)には、秋田県大館市のニプロハチ公ドームで、第4回の「みんなDE防災」が、キャッチボールクラシックの予選会と同時開催で行われ、参加したチームは予選の空き時間で、防災クイズや、心臓マッサージ体験、新聞紙で作る防災グッズや、東京・代官山でも展示されたエヌキューブなども設置され、各ブースをスタンプラリー形式で巡回しました。

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令和5年理事会・臨時総会および運営委員会・臨時大会が行われました

令和5年理事会・臨時総会および運営委員会・臨時大会が行われました

令和5年理事会・臨時総会および運営委員会・臨時大会が行われました。

7月19日()、選手会は令和5年の一般社団法人の理事会・臨時総会および組合の運営委員会・臨時大会を名古屋市内のホテルで実施しました。 

保留制度改革や肖像権の自由化をはじめ、さまざまな課題に直面している選手会ですが、今回の大会では、なぜこうした問題に選手会が向き合い、解決しなければならないのかという意味で、先輩たちが果たしてきた役割も含めたプロ野球選手会の存在意義、未来の選手や野球界のためにいま何をやっていくべきかを改めて問い直すための選手による議論が中心になりました。

 

時代や、プロスポーツを取り巻く環境が大きく変化している中で、今のプロ野球が、果たしてその変化に対応し、成長していけるのか。

選手の権利以上に、プロ野球の未来の可能性を広げていく観点から、保留制度や、肖像権の自由化も考えていくべきで、選手寿命は限られる中、一刻も早く実現につなげたい。また肖像権でいえば、外国人選手が、個人肖像を使ってユニークな活動ができる一方で、日本人選手はYouTubeチャンネルに出演したり、個人のファンクラブをつくることも許可されないのか。多くの人に野球に関心を持ってもらうチャンスは、選手サイドからもどんどん生み出せるのではないかといった点も議論され、強く求めていくことを確認しました。現在進められているファーム拡大構想に対しても、野球振興のためには一軍を増やすことがあってもいいのではないか、など枠にとらわれない議論がされました。

 

昨年導入された現役ドラフトによって移籍の活性化が、プロ野球の活性化につながることが証明されましたが、世界的に見ても厳しい移籍制限が、選手の活躍の足かせになっている現状が改善されないことで、身体能力に優れた子どもたちが野球を選ばなくなる、あるいは野球を続けた選手すら、NPBを最初のキャリアに選ばなくなる時代が来ることにもなりかねません。

今回の闊達な議論や、改革の早期実現を確認したことを踏まえ、選手会ではNPBとのさらなる交渉を重ねていきます。

 

 

<参加選手>

オリックス:杉本 裕太郎、山﨑 福也

ソフトバンク:今宮 健太、栗原 陵矢

西武:髙橋 光成、平良 海馬

楽天:則本 昂大、小深田 大翔

ロッテ:益田 直也、中村 奨吾、安田 尚憲

日本ハム:松本 剛、上沢 直之

ヤクルト:小川 泰弘、清水 昇

DeNA:今永 昇太、桑原 将志

阪神:中野 拓夢、木浪 聖也

巨人:丸 佳浩、菅野 智之、小林 誠司、戸郷 翔征

広島:會澤 翼、秋山 翔吾、大瀬良 大地、九里 亜蓮

中日:柳 裕也、藤嶋 健人

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年俸調査を発表しました

年俸調査を発表しました

今年の当会会員の年俸調査及び、契約更改における満足度調査の発表を行いました。

下記よりご覧ください。

https://jpbpa.net/research/

 

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プロ野球ファンのみなさまへ~ SNS等への投稿についてのお願い ~

プロ野球ファンのみなさまへ~ SNS等への投稿についてのお願い ~

プロ野球ファンのみなさまへ

~ SNS等への投稿についてのお願い ~

 いつもたくさんのご声援をいただき、ありがとうございます。ファンのみなさまからのご声援は、日本のプロ野球を魅力あるものとし、さらに発展させていくために、なくてはならないものです。今シーズンも、プロ野球を盛り上げるため一層のご声援をお願いいたします。

 併せて、今シーズンを迎えるにあたって、みなさまにお願いしたいことがあります。昨シーズンは SNS 等において、懸命にプレーする選手に対する誹謗中傷、侮辱や脅迫等の心ない行為が相次ぎました。選手の家族や監督、コーチ、球団スタッフ、審判員を含む関係者への誹謗中傷等も発生し、今春のキャンプイン後もその兆候は続いています。これらの誹謗中傷等を受けた人たちは、大きな不安と恐怖、そして深い悲しみを抱え、試合や私生活に支障が生じてしまう例も出ています。

 日本プロフェッショナル野球組織(NPB)、12球団及び選手会は、ファンのみなさまとも手を携え、球界が一丸となって選手と選手の家族を守り、プロ野球をさらに魅力あるものに発展させていきたいと考えており、このように選手、選手の家族、監督、コーチ、球団スタッフ、審判員を含む関係者の尊厳を傷つけ、プロ野球の魅力を損なう悪質な言動を決して看過することはできません。

 もちろん誹謗中傷等に対しては、発信者情報開示請求等の法的措置を講じ、専門家や警察などの関係機関と連携するなどして、これまで以上に断固とした対応をとってまいります。

 ファンのみなさまには、誹謗中傷等を拡散しないこと、SNS 等での投稿にあたってマナーを守っていただくことを改めてお願いするとともに、何より選手の力になる前向きなご声援をたくさん送っていただけることを心より願っています。

 今シーズンもまもなく開幕いたします。どうかよりいっそうご支援くださいますよう、よろしくお願いいたします。

日本プロフェッショナル野球組織

オリックス・バファローズ

福岡ソフトバンクホークス

埼玉西武ライオンズ

東北楽天ゴールデンイーグルス

千葉ロッテマリーンズ

北海道日本ハムファイターズ

東京ヤクルトスワローズ

横浜 DeNA ベイスターズ

阪神タイガース

読売ジャイアンツ

広島東洋カープ

中日ドラゴンズ

日本プロ野球選手会

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令和4年定期大会・通常総会が行われました

令和4年定期大会・通常総会が行われました

定期大会・通常総会が行われました

~保留制度改革に向けて、選手一丸の行動方針確認~

12月5日(月)、選手会は大阪市内のホテルで、組合定期大会および一般社団法人通常総会を実施しました。

今回、特に時間が割かれたのは保留制度です。このたび保留制度改革をNPBと話し合っていく特別な委員会の設置が決まりましたが、この機会を未来の選手にとっても魅力ある球界にしていくための大きなチャンスと位置づけ、委員会への選手の出席や、意見交換を活発化していくことを確認しました。

FA制度でいえば、取得できるまでの年数を一律6シーズンとしていくことは、従来からの選手会の要望であることは変わりません。これに加えて、FA移籍の人的補償の見直しや、FA権取得に必要な一軍登録日数も、1日でも足りないと取得が翌シーズンになってしまうという問題や、特に投手の場合、登板後の登録抹消が繰り返されることで日数がカウントされないなどの不公平もあります。

最近は特にプロ野球での活躍を夢見る若手のためにできたはずの育成制度を、球団によっては故障した支配下選手を事実上保留し続けるために運用するケースやFA移籍の人的補償に絡んだプロテクト外しと思えるようなことも起きるなど、現状の育成制度・保留制度には課題が山積しています。このようなルールを逆手に取ったような運用があってならない、それにしっかりと異を唱えることも選手の責任でもあるという声も上がり、今後、委員会の場の議題としていくこととなりました。

また、プロ野球では契約更改時の記者会見で、選手に更改後の年俸額についての質問が行われますが、プライバシーや個人情報への意識が高まる中で、公開を望まない選手も増えています。実際、年俸が報じられることが選手本人だけでなく家族のストレスになっている現状を踏まえ、プロ野球への憧れをつくる要素としてこの慣例が本当に必要なのかを問う声が大きく、年俸非公表を望む選手を尊重する方向性が確認されました。

さらに、社会問題となっているSNS等での誹謗中傷については、実際にプロ野球選手も標的になることが多く、すでにNPBとも協議を行っておりますが、毅然とした態度で、これを許さない姿勢と、メンタルヘルス相談窓口などの仕組みを通じて被害選手をサポートすることを全選手の総意として決議し、プロ野球選手の団結によって、社会全体の流れを変えていく方針が打ち出されました。

<参加選手>
吉田 正尚・杉本 裕太郎・安達 了一(オリックス)

今宮 健太・甲斐 拓也 (ソフトバンク)

髙橋 光成・松本 航(西武)

則本 昂大・西口 直人(楽天)

藤岡 裕大・小野 郁・髙部瑛斗・松川 虎生(ロッテ)

近藤 健介・松本 剛・上沢 直之(日本ハム)

小川 泰弘・清水 昇(ヤクルト)

今永 昇太・牧 秀悟(DeNA

近本 光司・湯浅 京己(阪神)

丸 佳浩・菅野 智之・小林 誠司(巨人)

會澤 翼・大瀬良 大地・堂林 翔太 (広島)

柳  裕也・木下 拓哉(中日)

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令和4年理事会および運営委員会・臨時大会が行われました。

令和4年理事会および運営委員会・臨時大会が行われました。

令和4年理事会および運営委員会・臨時大会が行われました。
~「新保留制度案」の採択が決議されました。

7月26日(火)、選手会は令和4年の一般社団法人の理事会および組合の運営委員会・臨時大会をオンラインで実施しました。

今回、主な議題となったのは「保留制度」の改善についてです。
当会が、2019年に掲げた「選手会ビジョン」では、“普及”、“引退後の充実”と並んで“魅力あるプロ野球の構築”を特に重要な柱と位置付けていますが、今回「保留制度」が話し合われたのは、協議中の「現役ドラフト制度」が導入され、出場機会に恵まれない一部の選手の移籍が実現したとしても、限りある競技生活を送る選手にとって、年齢や実力に応じた出場機会・活躍の場を実現する本質的な改善には、保留制度の改革こそが急務であるという大きな危機感があることによるものです。

現在、日本のプロ野球は、世界的にも極めて厳しい移籍制限が敷かれ、選手寿命を考えれば相当期間に渡って移籍の選択が封じられるため、球団との交渉力を著しく欠いた状態に置かれます。
このことは選手個々が抱くプレーヤーとしての将来ビジョンを摘む結果となっており、この保留制度がもたらす選択肢の少なさが、多くの野球選手が悔いを残したまま引退を余儀なくされることにもつながっています。

球団による新人選手育成コストの回収も、保留期間が存在する根拠ではありますが、現状の保留制度が、FA取得も行使もしにくい制度で、行使する選手が限られることによる獲得コストの高騰は、球団にとってのデメリットも招いていること。
また人的補償、球団都合のFA日数カウント方法(投手の登板後の登録抹消が繰り返される等)などの是正も含め、今大会では、保留制度改革の意義を確認し、FA取得期間を一律6シーズンに短縮、球団による容認・非容認によって移籍が左右されるポスティング制度の改革も合わせて求めていくこと。2023年オフでの実現を目指し交渉を進めることを決議いたしました。

また今回決議した保留制度改革は、これまで当会で会長や役員を務めた先輩選手のみならず、これまでプロ野球に在籍してきた幾多の先輩方の悲願であり、今の時代においては、海外で活躍するプロスポーツ選手の存在が競技への関心を押し上げており、それは野球も例外ではないこと。未来に渡って野球は他のスポーツとの競争の中で、次世代にとってやってみたい、続けたいスポーツとなり得るのかが問われている中で、より大きな視野に立ったプロ野球の魅力創出がその主旨であることも確認されました。

<参加選手>
小川 泰弘(ヤクルト)
近本 光司 青柳 晃洋(阪神)
丸 佳浩 菅野 智之 小林 誠司(巨人)
會澤 翼 大瀬良 大地 (広島)
京田 陽太 藤嶋 健人(中日)
今永 昇太 桑原 将志(DeNA)
吉田 正尚(オリックス)
益田 直也 藤岡 裕大(ロッテ)
則本 昂大 松井 裕樹(楽天)
今宮 健太 甲斐 拓也 (ソフトバンク)
近藤 健介(日本ハム)
髙橋 光成 松本 航(西武)

「保留制度改革案2022」はこちら↓

https://jpbpa.net/wp-content/uploads/2022/07/保留制度改革案2022_0725.pdf

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