- 選手会ニュース
令和4年理事会および運営委員会・臨時大会が行われました。
令和4年理事会および運営委員会・臨時大会が行われました。
~「新保留制度案」の採択が決議されました。
7月26日(火)、選手会は令和4年の一般社団法人の理事会および組合の運営委員会・臨時大会をオンラインで実施しました。
今回、主な議題となったのは「保留制度」の改善についてです。
当会が、2019年に掲げた「選手会ビジョン」では、“普及”、“引退後の充実”と並んで“魅力あるプロ野球の構築”を特に重要な柱と位置付けていますが、今回「保留制度」が話し合われたのは、協議中の「現役ドラフト制度」が導入され、出場機会に恵まれない一部の選手の移籍が実現したとしても、限りある競技生活を送る選手にとって、年齢や実力に応じた出場機会・活躍の場を実現する本質的な改善には、保留制度の改革こそが急務であるという大きな危機感があることによるものです。
現在、日本のプロ野球は、世界的にも極めて厳しい移籍制限が敷かれ、選手寿命を考えれば相当期間に渡って移籍の選択が封じられるため、球団との交渉力を著しく欠いた状態に置かれます。
このことは選手個々が抱くプレーヤーとしての将来ビジョンを摘む結果となっており、この保留制度がもたらす選択肢の少なさが、多くの野球選手が悔いを残したまま引退を余儀なくされることにもつながっています。
球団による新人選手育成コストの回収も、保留期間が存在する根拠ではありますが、現状の保留制度が、FA取得も行使もしにくい制度で、行使する選手が限られることによる獲得コストの高騰は、球団にとってのデメリットも招いていること。
また人的補償、球団都合のFA日数カウント方法(投手の登板後の登録抹消が繰り返される等)などの是正も含め、今大会では、保留制度改革の意義を確認し、FA取得期間を一律6シーズンに短縮、球団による容認・非容認によって移籍が左右されるポスティング制度の改革も合わせて求めていくこと。2023年オフでの実現を目指し交渉を進めることを決議いたしました。
また今回決議した保留制度改革は、これまで当会で会長や役員を務めた先輩選手のみならず、これまでプロ野球に在籍してきた幾多の先輩方の悲願であり、今の時代においては、海外で活躍するプロスポーツ選手の存在が競技への関心を押し上げており、それは野球も例外ではないこと。未来に渡って野球は他のスポーツとの競争の中で、次世代にとってやってみたい、続けたいスポーツとなり得るのかが問われている中で、より大きな視野に立ったプロ野球の魅力創出がその主旨であることも確認されました。
<参加選手>
小川 泰弘(ヤクルト)
近本 光司 青柳 晃洋(阪神)
丸 佳浩 菅野 智之 小林 誠司(巨人)
會澤 翼 大瀬良 大地 (広島)
京田 陽太 藤嶋 健人(中日)
今永 昇太 桑原 将志(DeNA)
吉田 正尚(オリックス)
益田 直也 藤岡 裕大(ロッテ)
則本 昂大 松井 裕樹(楽天)
今宮 健太 甲斐 拓也 (ソフトバンク)
近藤 健介(日本ハム)
髙橋 光成 松本 航(西武)
「保留制度改革案2022」はこちら↓
https://jpbpa.net/wp-content/uploads/2022/07/保留制度改革案2022_0725.pdf