令和5年理事会・臨時総会および運営委員会・臨時大会が行われました。
7月19日(水)、選手会は令和5年の一般社団法人の理事会・臨時総会および組合の運営委員会・臨時大会を名古屋市内のホテルで実施しました。
保留制度改革や肖像権の自由化をはじめ、さまざまな課題に直面している選手会ですが、今回の大会では、なぜこうした問題に選手会が向き合い、解決しなければならないのかという意味で、先輩たちが果たしてきた役割も含めたプロ野球選手会の存在意義、未来の選手や野球界のためにいま何をやっていくべきかを改めて問い直すための選手による議論が中心になりました。
時代や、プロスポーツを取り巻く環境が大きく変化している中で、今のプロ野球が、果たしてその変化に対応し、成長していけるのか。
選手の権利以上に、プロ野球の未来の可能性を広げていく観点から、保留制度や、肖像権の自由化も考えていくべきで、選手寿命は限られる中、一刻も早く実現につなげたい。また肖像権でいえば、外国人選手が、個人肖像を使ってユニークな活動ができる一方で、日本人選手はYouTubeチャンネルに出演したり、個人のファンクラブをつくることも許可されないのか。多くの人に野球に関心を持ってもらうチャンスは、選手サイドからもどんどん生み出せるのではないかといった点も議論され、強く求めていくことを確認しました。現在進められているファーム拡大構想に対しても、野球振興のためには一軍を増やすことがあってもいいのではないか、など枠にとらわれない議論がされました。
昨年導入された現役ドラフトによって移籍の活性化が、プロ野球の活性化につながることが証明されましたが、世界的に見ても厳しい移籍制限が、選手の活躍の足かせになっている現状が改善されないことで、身体能力に優れた子どもたちが野球を選ばなくなる、あるいは野球を続けた選手すら、NPBを最初のキャリアに選ばなくなる時代が来ることにもなりかねません。
今回の闊達な議論や、改革の早期実現を確認したことを踏まえ、選手会ではNPBとのさらなる交渉を重ねていきます。
<参加選手>
オリックス:杉本 裕太郎、山﨑 福也
ソフトバンク:今宮 健太、栗原 陵矢
西武:髙橋 光成、平良 海馬
楽天:則本 昂大、小深田 大翔
ロッテ:益田 直也、中村 奨吾、安田 尚憲
日本ハム:松本 剛、上沢 直之
ヤクルト:小川 泰弘、清水 昇
DeNA:今永 昇太、桑原 将志
阪神:中野 拓夢、木浪 聖也
巨人:丸 佳浩、菅野 智之、小林 誠司、戸郷 翔征
広島:會澤 翼、秋山 翔吾、大瀬良 大地、九里 亜蓮
中日:柳 裕也、藤嶋 健人