「統一球問題に関する当会の要望と見解」を提出しました。

統一球問題に関する当会の要望と見解

平成25年6月27日
日本プロ野球選手会
会長  嶋 基宏
事務局長  松原 徹



一昨日、一般社団法人日本野球機構、日本プロフェッショナル野球組織(NPB)が「統一球問題における有識者による第三者調査・検証委員会」(以下、第三者委員会)の委員等を発表したことに伴い、当会は、この問題に関する今後の対応について、NPBおよび第三者委員会に対し、以下のことを要望します。

<要望内容>

1. 第三者委員会の調査は、統一球問題を生み出すに至った大きな原因に、NPBの組織構造上の問題点、とりわけプロ野球の将来について消極的で責任回避的な人物がこれまでコミッショナーを務め続けてきたことにあるという点を認識した上で行われるべきであること。

2. 従って、今後のコミッショナーは、プロ野球の将来についてビジョンと責任感を持った、強いリーダーシップを発揮できる人物であり、比較的若い年齢で、中立性の高い(特定の球団等と過度に密接な関係を持たない)、優れたビジネスセンスを持った人物を登用すべきであることが、今後の改善策の中心に据えられるべきであること

3. 同時に、今後の改善策の提言にあたっては、NPBの組織構造の健全化のため、今後ファンや選手に対する隠蔽が行われないような情報公開・説明責任を尽くす体制の確立と、選手その他利害関係人の意見を十分吸い上げる意思決定構造の確立が、盛り込まれるべきこと

4. 第三者委員会の調査にあたっては、選手、選手会を含む、幅広い関係者の意見聴取が行われるべきであり、日本弁護士連合会の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」などに従った公正な調査が行われるべきこと、特に調査対象であるNPBからの要望等に関するやりとりについては、全日本柔道連盟「助成金に関する第三者委員会」のような形で公開するなど、公正さを疑われないような措置を施すこと

5. NPBは、第三者委員会から示された改善策について、オーナーの反対により実現できないなどのことがないよう、新しいコミッショナーによる指導力等に基づいて、具体的に実行に移すこと



<当会の見解>

 統一球問題は、選手の労働条件のみならず、プロ野球に対するファン、社会からの信頼をゆるがすNPBの組織的な問題であり、それを生み出した要因は、NPBの組織構造の問題にあります。
つまり、統一球は、まさにコミッショナー自らの主導により、野球の国際化への対応という観点から2011年に導入されたものですが、その変更について、コミッショナーが知らないうちに行われたという説明をしていること自体、NPBという組織のトップに、プロ野球の将来について消極的で責任回避的な人物を選任し続けてきたことの問題点のあらわれといえます。
従って、この問題の根本的解決は、事実関係、原因、背景等の究明だけではなく、今後このようなことが繰り返されないための、「社長不在の組織」ともいえるNPB の組織構造の改革に関する具体的な方策、端的に言えば、NPBがプロ野球の将来を、利害関係人との十分な協議のもとに、リーダーシップをもって決められる体制にすること、そのために適任といえるリーダーをコミッショナーに据えるべきことを中心とする改革が不可欠だと考えます。
当会は、第三者委員会の調査・提言とそれに基づくNPBの改革が、抽象的なものに終わったり、実行されないまま棚上げになるような結果とならないことを強く希望し、そのために必要な行動をとっていくつもりです。そのため、当会は、NPBおよび第三者委員会に対して上記のことを要望する次第です。

以上



<本件に関する、嶋基宏選手会長のコメント>

今回、自分も選手会長として参加したNPBとの事務折衝を通じ、ボールの変更が事前に何の説明もなく行われていたと明らかになったことは、私たち選手にとって、とてもショックであり、残念なことでした。
またシーズン中にも関わらず、応援いただいている皆さんの気持ちに、水を差すことになり、野球人として申し訳ない気持ちでいっぱいです。

今、選手にできることは、この環境で全力プレーすることですが、今回の出来事が与えた影響の大きさ、コミッショナーを含むNPBの対応、ファンの皆さんの憤りを思うと、今後NPBが、誰が責任者かわからない組織ではなく、強力なリーダーシップを持ったコミッショナーのもと、“ファンの声”、現場で戦う“選手の想い”もひとつにし、プロ野球を発展させる組織に変われるかどうかが問われていると選手たちは感じています。

今年、野球界は、長年のプロとアマチュアの垣根が取り払われ「野球はひとつ」に向けて前進しました。NPBも、日本プロ野球の未来を拓くための組織として、大きな変革へ踏み出していただくことを切望します。


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