| プロ野球ファンのみなさまへ〜NPBとの合意についてのお知らせ |
| [2004/09/23] |
プロ野球ファンのみなさまへ
平成16年9月23日
日本プロ野球選手会
NPBとの合意についてのお知らせ
謹啓 平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
さて、日本プロフェッショナル野球組織(NPB)と交渉を継続して参りました大阪近鉄バファローズ・オリックスブルーウェーブ球団統合に伴う問題に関して、次のとおり合意し、今週末に予告しておりましたストライキを回避することとしましたことをご報告申し上げます。
1、 NPBは、来季(2005年シーズン)に、セパ12球団に戻すことを視野に入れ、野球協約31条、32条に基づくNPBの参加資格の取得に関する審査(以下「審査」という)を速やかに進め、適切に対応する。
2、 審査は、実行委員会の下部組織として組織される「審査小委員会」が担当し、審査開始後1か月を目処に実行委員会およびオーナー会議に答申する。来年(2006年シーズン)以降の審査については、第三者を委員とする新規加入球団審査委員会(仮称)を設置する。
3、 NPBは、現行野球協約の加盟料・参加料を撤廃し、預かり保証金等の制度を導入する。
4、 審査は、適正・公平に行い、小委員会の審査過程を可能な限り、開示するなど、透明化に努める。
5、 審査小委員会の答申に基づいて、実行委員会及びオーナー会議が、来季参入を可とした場合は、NPBは、その参入が円滑になされるよう最大限の協力をする。
6、 新規参入が決まった場合、分配ドラフトへの新規参入球団の参加を認め、統合球団のプロテクト選手(2巡目、3巡目の指名選手を含む)を除いて柔軟に対応する。また、既存球団は、新規参入球団と既存球団との戦力均衡を図るため、新規参入球団に協力する。
7、 NPBは、選手会との間で、プロ野球構造改革協議会(仮称)を設け、1年間をかけて、ドラフト改革、エクスパンション・ドラフト制度の導入、選手年俸の減額制限の緩和などについて徹底的に協議する。
選手会は、当初からこの問題の解決のためには、多くの選手とファンを犠牲にする最悪の事態である球団削減につながる球団統合を性急に行うのではなく、統合に伴う問題点を十分協議するため、統合を1年凍結しての話し合いが必要である、と何度も繰り返しながら、ねばり強く主張してきました。
しかし、ストライキを経た後の今回の交渉においても、球団側の球団統合に対する意思は極めて堅く、これを凍結または延期することについては、極めて難しいと判断せざるを得ませんでした。
バファローズファンやブルーウェーブファンの方々、120万人以上の球団統合を凍結することに賛同して署名していただいた方々、その他多くの選手会を支えて下さった方々には、本当に申し訳ない思いでいっぱいですが、球団存続に関してあらゆる可能性を探り交渉した上で、あきらめざるを得ないと決断致しました。
また、選手会は、球団統合が行われた場合に、来る2005年シーズンに向けて、セ・パ両リーグが維持されるか、12球団という球団数が維持できるか、また今後球団が増加していくか、という点に関しても、あわせて交渉を行っておりました。
この点、9月16日、17日の交渉においては、球団側において新規参入に対して前向きでない姿勢を感じ、この点で実際に不信感をぬぐい去ることができずにおりました。その結果、大変残念ではありましたが、ストライキを行うという苦渋の決断をせざるを得ませんでした。
しかし、この2日間の交渉では、球団側は、真摯に新規参入の審査を行うという点について、NPBから、1.「新たな参入ですから申請に不備な点もあろうかとおもいます。その点を突いて、最初からはねつけるようなことはありません。補えるような問題なら、NPBでアドバイスなどをしながら積極的に対応したいと思います。」といった姿勢が示され、また合意書にも、2.「審査は、適正・公平に行い、小委員会の審査過程を可能な限り、開示するなど、透明化に努める」などの条項が設けられ、具体的な審査過程でのガラス張りの情報公開の方法を提示するなどの新規参入に対する積極的な姿勢や公正な姿勢を示していただきました。現に新規参入の申請が行われ、またさらに今後行う予定の会社があることも報道されている中で、いわばファンの皆さんにもこの審査の過程をチェックしていただくことができ、また、申請の不備については、NPBにおいてアドバイスをしながら対応するという柔軟な姿勢が示されたことで、2005年シーズンに12球団を維持するために、前向きで、かつ、適正な審査が行われるとの期待も持てると判断致しました。
さらには、今後12球団からさらに球団を増加させていくという点に関して、一年掛けてエクスパンション・ドラフトの制度化についても積極的に協議していくことが約束されました。このことは、球団統合という球団数の削減につながるネガティブな事態をきっかけとして、今後はプロ野球の発展のためにできるだけ球団数を増加していくことが示されたことを意味しています。
このような点に鑑み、選手会は、最終的に、今回の球団統合に関連する問題に関して、球団側と上記のような合意を行うことと致しました。
プロ野球70年の歴史において初めてストライキという事態を経験し、球団側も選手側も大いに危機感を募らせ、今回本当の意味で正面から向き合ってプロ野球の将来のための交渉を行うことができたという実感を持つことができました。
このような事態を生じさせた問題がこれですべて解決したわけでは決してありません。しかし、新たに設置される「プロ野球構造改革協議会(仮称)」などを通じて、真剣にプロ野球に存在する様々な問題について球団側、選手側で取り組んでいくという共通の認識が強く芽生えたのも事実だと感じています。
衰退の危機といわれるプロ野球が、今回のこの問題をきっかけに大きく復活を遂げる、球団側、選手側はこのことに対して今後最大限努力していくということで一致することができたと思います。
今後も、選手会は、球団側と誠実な交渉を行い、プロ野球の将来にとって最良と思える結果につながるよう努力していきたいと思っています。
敬具
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