イースタン・ウェスタン巡回

交流戦真っただ中ですが、選手会事務局は、イースタンリーグとウェスタンリーグの巡回ミーティングを行いました。
両リーグは、言わずと知れた明日のスターを育てる場でもあり、また実績ある選手が再起を誓って力を鍛えなおす場でもあります。
今回のミーティングは、ファーム組織の現状をヒアリングし、改善につなげる提言や交渉を行うためのものです。

初日はジャイアンツ球場から。
ジャイアンツ球場へのアクセスといえば京王よみうりランドからの“ジャイアンツへの道”と名付けられた険しい階段が有名。
しかし今では球場へ迂回する形で登っていける新しい道も誕生。
道にはフラッグや、選手やチームスタッフの手形も埋められて、道中気が紛れます。

ようやく登りきったジャイアンツ球場。試合は午後からでしたがミーティングは練習の支障にならないよう午前の早い時間に行います。
この日ビジターの日本ハムの選手とのミーティングを済ませると、巨人の選手たちがいる室内練習場へ移動。当日はけがで調整中の松本選手や、亀井選手などの姿も見えました。

その後はイースタンに日程に合わせて浦和や戸田などを訪問。天候が不順で翌日に出直すこともありました。イースタンの締めくくりは平塚での楽天とのミーティングでした。イースタンで一番移動に骨が折れるのが仙台が本拠の楽天選手。ただロードはほとんど東京近郊なので、ロッテ、ヤクルトの本拠地に近い浦和を拠点にして、多摩川や所沢や横須賀をバスで移動するので、それほど苦にはならないという意見もありました。

さて翌週はウェスタンです。今ファームが抱える問題はさまざまですが、ひとつの原因は05年の近鉄消滅、楽天参入にともなってイースタンが7球団、ウェスタンが5球団になってしまったことにあります。
リーグが奇数になってしまったということは試合が組めないチームが生まれてしまうことになります。そこでイースタンでは、7球団から選手を供出したフューチャーズなどの混成チームをつくり試合が組めるようにしていますが、ウェスタンではまだそのような動きはありません。個々のチームが大学や社会人、独立リーグなどと試合を組むケースはありますが、イースタンと比べるとウェスタンでは打席機会や守備機会にも差が生まれています。
同じプロ野球に入ったのにそうした格差が原因でチャンスに恵まれずに球界を去っていく選手を生むわけにはいきません。“フェアな競争を”を合言葉に環境をつくっている選手会。
新井会長も、今後の大きな課題に掲げています。

ウェスタンは名古屋から福岡までの距離があるため移動にハンディがあります。選手会事務局も、神戸、広島、福岡と回ります。
広島には県の西部に由宇という球場があり、そこで試合をすることも多いのですがアクセスが大変。でも今回はマツダスタジアムでの試合でした。
毎年思うのですが、広島の二軍の統率のとれた練習風景はいつも印象的です。またコーチの熱心さもひと際で、昨年の巡回で聞いた、打撃コーチの“自分が手がける選手たちのいい時の打撃フォームが常に頭に焼き付いている”という話を思い出します。

そして締めくくりはソフトバンク。ソフトバンクも郊外の海の中道公園にある雁の巣球場を使うことが多いのですが、今日はいわゆる親子ゲーム(同日に同場所で2軍、1軍の試合を行う)なのでヤフードームでした。ただそんな日程の都合でミーティングが6時40分の開始。選手たちも眠たそうでした。

今回の巡回ミーティングでは、選手たちに選手会のファーム問題への取り組みを話し、意見交換をしたり、ヒアリングを行ったり、また指導者である監督、コーチにも現状の問題を聞いていきました。ファームも移動や試合運営にコストがかかる現状はありますが、特に高校出の選手にとっては大事な育成の場です。選手獲得には決して少なくない予算が投じられる一方で、せっかくのファームが育成の場として機能不十分だとしたら実にもったいない話です。実績のある選手の再調整の場でもあるのがファームですが、そうしたベテランがスタメンや先発出場をする機会があると、ただでさえ試合数が少ないウェスタンではアピールのチャンスがさらに失われていき、選手個々にしてみればのっぴきならない問題でもあります。
選手会ではこうしたヒアリングをベースに今年、ファーム問題の改善に取り組んでいきます。


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